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良いお肉が買えたわ。
帰り道、歩きタバコをしている人と通りすがった。
嫌だわ。
なんて下品なの。
匂いも最悪。
害のあるものを待ちきらしながら歩くなんて。
コホンと少し咳き込み、足早に自宅への道を歩く。
家につくとすぐに晩ごはんの準備を始める。
二人の頑張っている姿を思い浮かべながら作る。
二人とも喜ぶだろうな。
玄関の戸が開いた音とただいまという息子の声が聞こえた。
いつも出来上がった頃に隼人と旦那が帰ってくる。
息子と旦那が良い匂いだねと楽しそうに話している声が聞こえる。
「二人ともお帰りなさい」
私が玄関へ向かい、旦那から鞄を受け取ると、無愛想にんっといいながらケーキの箱を渡された。
中身は母さんの好きなチョコレートケーキだよと息子がソッと私に言う。
旦那は黙ったまま洗面所へ向かった。
嬉しさのあまり笑みがふっ溢れてくる。
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