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天気の神様
そんなリリーを見かねた天気の神様が、
同い年の雲を読んで、
「リリーを遊びか散歩に連れていってやってくれないか」
と頼んだ。
「はい、分かりました。僕ならリリーを動かせるかもしれません」
その後、同い年の雲は、風にのってリリーところに行った。
「リリーって小さくて可愛いね。遊ぼうよ。風に乗ると気持ちいいよ?」
「ううん、いかない」
「じゃあ、散歩しよ?」
「やだよ。疲れてるから、ごめん」
「そうか、じゃあもういい......」
そう言って少し怒って
同い年の雲はどこかに行ってしまった。
それを聞いた天気の神様は、
リリーのところまでやってきた。
「困ったもんじゃが、また動きたくなったら、動いたらいいわい。気がすむまで、そこにいたら良い。何かあったら一人でなんとかしようとせず言っておいで。気楽にやるんじゃぞ」
そう言って空の一番高いところにある雲に帰って行った。
なぜだろう...。
リリーは、動きたいような動きたくないような、不思議な気持ちになった。
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