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イアン
「お茶で一息つかれたあとにお持ちしようと思っておりましたが、先日屋敷に届いております♪」
セオドア
「ぇ、急遽の頼んだのにもう出来たの? 」
イアン
「はい♪昔からガルガンド家が懇意にしているテーラーですからね♪店主がアーサー様とセオドア様の為ならと♪」
セオドア
「ありがたい♪イアン、代金とは別に何かお礼の品を送っておいて♪それと、そのお礼とはまた別に一緒に暮らしてる孫と楽しいティータイムを過ごせるように何かスイーツも♪」
イアン
「かしこまりました♪」
アーサー
「テディはスーツ着る気になっちゃったかー」
セオドア
「元からスーツ着る気満々だわ」
コンコン――――――――――――――
アーサー
「入れ」
フットマン1
「失礼いたします」
フットマン2
「失礼いたします。先日届きましたスーツをお持ちいたしました」
イアン
「箱から出してアーサー様とセオドア様の御前に」
フットマン1・2
「「はい」」
アーサー
「ん? ……ぁ、ジョージ髪切ったんだな♪」
ジョージ(フットマン2)
「えっ!? 気付きました!? そうなんですよ! 前髪ちょっと目に入る長さになっちゃったんで一昨日切って来たんです! 」
フットマン1
「ジョージ! 口の利き方! 気付いていただけて嬉しいからって興奮してスーツ握らない! 」
アーサー
「いいよいいよローマン♪」
ローマン(フットマン1)
「はっ」
セオドア
「ていうかローマンはメガネ新しくしたのな♪」
ローマン
「えっ!? 気付きました!? そうなんですよ! このフレーム今流行ってるんですよ! カッコよくないですか!? 」
イアン
「ローマン。口の利き方はジョージのこと言えませんね。それと貴方もスーツ握り締めてますよ」
セオドア
「ぁはははは! 構わないってばイアン♪」
アーサー
「さっきも言ったけど、俺らは家族なんだから♪」
ローマン・ジョージ
「「アーサー様……っ! 」」
セオドア
「さて♪スーツ見せてくれる? アーサーのからで♪」
ローマン
「はい♪アーサー様のスーツはこちらでございます♪アーサー様ご希望のHorizon Blueの生地。店主にお任せで、との刺繍はCream Yellowの糸をチョイスしております。全体的な色味が落ち着いておりますので、刺繍はこのように少々大きめなものを施しました。落ち着きの中に決して華美ではない華やかさがプラスされ、水面に朝陽を受けてまろやかに輝く初秋の湖のような仕上がりにございます♪」
セオドア
「美しいな……♪見事に『初秋の湖』だな♪」
イアン
「えぇ、本当に♪さすがの仕事でございますね♪」
セオドア
「これにはアーサーも大満足だろ? 」
アーサー
「あぁ……♪まさかこんなに素晴らしく仕立ててくれるとは……♪ジョージ、セオドアのも早く見せてくれ♪」
ジョージ
「かしこまりました♪……セオドア様のスーツはこちらになります♪生地はセオドア様ご希望のRose Grey。セオドア様も刺繍は店主にお任せとのことでしたが、こちらはOld Roseの糸で小さな薔薇の刺繍を、控えめながらカラー部分、袖、裾に散りばめております。まさに夜の帳が落ちる直前の、夕方と夜の狭間のローズガーデンのような仕上がりにございます♪」
アーサー
「ぅ〜ん……見事だな♪」
セオドア
「あぁ♪『夕方と夜の狭間のローズガーデン』か……♪」
イアン
「本当に見事なものです♪どちらも、辺りをゆったりとした安らかな時間で包む……そんなイメージで、お二人のお人柄が存分に表現されております♪」
アーサー・セオドア
「「ありがとう♪」」
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