〜僕の生い立ち〜

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〜僕の生い立ち〜

小・中学校全校生徒30人ほどの小さな島。僕が住む町は小さな島ゆえ高校が無く、高校に進学するには船に乗って20分、そこからバスや電車を乗り継いで市街地に出なければならない。 島のみんなは高校生になると親元を離れ、高校の寮に入るしか他ならないが、みんなそうしてるから、自ずと僕もそういう事になる。 僕には沢山の姉たちが居たが、職を求め島を出て就職したり結婚したり、、でも2人の姉は高校卒業後、島に戻ってきて観光業を営む親戚の家で働いていた。 街中と違って島はちょっと不便だけど、みんな人柄が良くてあったかくて、ほんと心地良い。過疎化は確実に進んではいるが、姉たちのように出戻ってくる人もいるし、この島を惚れ込んで移り住む人もいる。 観光業が盛んだから、意外と出逢いもあるらしいし?(姉談) そんなこんなで僕はこの春、晴れて高校生になる。 「ジェジュン、鍋持った?」 「持ったよ!」 「キムチは?」 「大丈夫だって!こっち(島)よりは何でもあるだろうし?足りないものがあるなら、向こうで買うよ」 「確かに(笑)」 姉達を何人も送り出してるはずなのに、男の子は僕一人だから、心配らしい。まあ、わからなくもないが、それも親心ってもんだろう。 「じゃ、行ってくる!」 「うん。頑張ってね!休みの日は帰ってくるんだよ?」 「分かってるって!」 「電話してね?」 「分かってる(笑)」 一生会えなくなる訳じゃないんだし、大袈裟だな(笑) まだ入学前だが、寮に入る為に大きな荷物を背負い、今こうして船に乗っている 何度か高校のある街には、お使いで姉達と行ったことがある 僕もこの街に染まっていくのだろうか、、? 初めてこの街を目にした時、なんて素敵な世界なのかと思った。 島にはコンビニなんてものはないし、勿論ゲームセンターなんてものもない。あるのは小さな商店や旅館、観光客向けの飲食店やお土産屋さんくらい。 大概は、商店に行けば揃うから、あれが島のコンビニみたいなもんだな(笑) だから、24時間ネオンキラキラだなんて想像できない。島じゃ、遅くても8時には店じまい 楽しみ半分、不安半分。僕は新しく始まる高校生活に胸躍らせていた 「はぁ、疲れた、、」 寮に着き、荷物の整理が終わる頃、すっかり外は暗くなっていた お腹すいたな、、 母の持たせてくれた惣菜を広げ食べる 入学まではまだ時間があるから、明日は近所を散策してみよう 備え付けのベットに、家から持ってきた枕を置き、ダイブする。布団や枕は備え付けられてるけど、枕だけはこれじゃなきゃダメで、わざわざ家から持ってきた。 新しい友達、たくさんできると良いなぁ、、 程よい満腹感と心地よい疲労が、あっという間に僕を夢の世界へと連れて行った
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