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あの頃
私が小学校低学年の頃だっただろうか。
父の母。ばぁばが亡くなったのだ。
それをバネに、私は、頭の中を渦巻きで埋めつくしていた。
それは。その時らしい事。そう。
「何故、死ぬのだろうか」
「死ぬのは怖い」
と、言うことだった。
自分はなんなのだろうか。
この感覚、考え事、味、記憶、痛み、視界、すべて、自分にしか分からない。
自分が出来てしまった以上、自分で生きていくしかない。
死んだ後の記憶、感覚はどうなるのだろうか?
ー死んだーと実感するのだろうか?
ぐるぐるぐるぐる回る頭。
眠れない日がことごとく続いた。
隣で妹が静かに寝ていた。
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