薄紅の夜

わっちの中に一番初めに入ってくるのは、他の誰でもなくこの男がいい

緋川真望

11分 (6,300文字)
時代もの久々に書いた。こういうのもたまには良いかな?

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あらすじ

丑の刻。 新吉原一丁目、大見世『七國屋』。 もうすぐ一人前になって客を取らなければならない禿(遊女見習いの少女)と、見世の用心棒の大男。 二人きりの静かな夜。 吉原の慣習に関しては諸説あります。

目次 1エピソード

感想・レビュー 2

心情表現が繊細で、ただただ陶酔しました

齢14になる禿(かむろ)と、彼女が密やかに恋い慕う用心棒の男との、静かな夜の物語です。表紙、タイトル、ストーリー、文章表現に至るまで、すべてが「美しい」と思いました。でもただ綺麗なだけじゃない、宿命に
ネタバレあり
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幻想的で美しい世界観

花街の華やかな彩りの中で、秘めた想いはどれほどの色を纏うのか。 薄紅色の桜のように、美しくも儚く、懐にしまったその想い。 その想いに気づきながらも、素知らぬ振りをするあの人は、きっと冷たい人なのだろう
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