2月14日

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20時…間に合った! ピンポーン♪ 「は~い!」 大樹は私を見て持っていた印鑑を落とした。 「はい、これ!」 大樹に手渡した。 「じゃっ!」 私は直ぐに空港に向かわなければならない。大樹に背を向け走り出した。 「真希ちゃん!待って!」 「待てない!21時の飛行機乗らなきゃ、明日会社だもん!」 私は振り返り足踏みをしながら答えて再び向きを変え走り出した。 駅で福岡空港行きの地下鉄を待っていたら大樹が走って来た。 「間に合ったぁ~」 電車の中で大樹に届けに来た行きさつを話した。 大樹は下を向いて笑いを堪えてる。 空港駅に着き猛ダッシュでエスカレーターを登り、チケット売り場に向かった。大樹は少し後ろで走るのを止め立ち止まっている。 「大樹、じゃあね」と手を振ろうとした時。 「真希ちゃん、もういいよ、帰らなくて」 大樹が叫んでる。 「え~っなんで?」 近づいて来た大樹に聞いた。 「帰らなくていい」 「どういう事?」 「もう放っておけない、一緒にいよっ?」 「……」首をかしげた。 「結婚しよう」 ❤️❤️ ホワイトデー❤️❤️ イニシャル入りのリングが薬指にあった。
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