第一話 孤独の球場

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 伏見探偵事務所にて目が覚めたあの日から数日が経った。あいも変わらず照りつける日差しは肌の水分を容赦なく奪い、やかましい蝉の声に苛立ちだけが募った。今日は土曜で、学校は休みなのだが未提出の課題の提出のため、俺は学校に行く羽目になった。大量の汗をかきながら登校し、課題の提出をなんとか済ませたあと、日陰を辿りながら帰路についた。  校門を出た一本道を抜けたところにある公園。例の如くそこで休憩することに決め、自動販売機でスポーツドリンクを購入した。
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