0人が本棚に入れています
本棚に追加
井戸端会議
「ピンポーン」
平日の昼過ぎ。
私はいつものように在宅の仕事を終え、大好きなコーヒーを飲みながら録画していた1週間分のドラマを見ていた。
インターホンの画面を見ると旦那のお母さん。
近所に住んでいてとても可愛がってくれている。
…とは言っても嫁姑の関係なので、それなりに…だいぶ気を使っている。
また姑の方も私に気を使ってくれるので、ガツガツした姑よりは全然いい方だろう。
話は冒頭に戻り、姑が申し訳なさそうな表情で「うちの家の隣の小川さんとさっきスーパーで会ったんだけど、この前あなたと目が合ったのに知らんぷりされたって言ってきたのよ…身に覚えある⁇」
はい⁇
さらに詳しく聞くとこうだ。
小川さんの家の前を通った時、小川さんがベランダにある窓のカーテンを閉める時に私と目が合ったらしい。
その時、私が「ぷぃっ」とソッポを向いた。
それが癪に触ったと。
知らねぇよ‼︎‼︎
目が合ったなんて知らん。
そもそもそこにおばさんがいた事さえ知らん。
「いやぁ…記憶にないですね…」
「あなたはいつもニコニコしてて愛嬌もあるからそんな事しないとはわかってるんだけど、小川さんがそんな事言うもんだから…気を悪くさせてごめんね…」
「いえ、、。」
「今度会ったら一応謝っておいてくれる⁇」
「えっ⁇何で私が⁇気づいてなかったのに⁇おかしくないですか⁇」
…とは言えず…
「あぁ、はい。」
言いたい事も言えない自分も腹立つけど、世間の目しか気にせず謝罪を押しつけてくる姑にも腹が立つ。
その日の晩、旦那に全て話した。
「ホント、女って面倒くせぇな‼︎でも、元々顔はキツイもんな‼︎だからそう思われたのかもね‼︎」
私の顔がキツい?
それは否定できない。
顔が濃いせいか、、昔から喋らなければキツそうだと思われ、喋ると頭悪いのがバレる。
だからアホがバレそうな嫌な時は喋らない。
『紙一重』いや、それは違うか。
とりあえずこの話は玄関先でお母さんと話し合い、旦那にもグチって終わり。
…の、はずだった。
最初のコメントを投稿しよう!