炬燵=愛?

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『 コタツイコールアイ?』                 冬季のこたつの温もりは何事にも代え難い。  わたしはそんなこたつを愛している。いや、敬っている。  そこでわたしはこたつの運用に考えを巡らした。  至ったのは、オンラインこたつ。  室内を汚されず、直の対面に煩わされず、自室でこのこたつの素晴らしさを共有できれば、と云うわけだ。    ただ、オンラインこたつと云っても皆がこたつの中で快適に過ごし、そこでZOOMなどのミーティング形式で雑談したり、愚痴を零しながら酒を酌み交わしたりするわけではない。  一切の会話を無くし、ただただ画面上にこたつを映し出し、愛で、それを皆で共有して、こたつを崇め奉ろうと云う算段だ。  この我が家のこたつの共有こそが、わたしのこたつ愛を腹蔵なく伝えられると思ったのである。    やはりと云うべきか、LINEやSNS、または職場などでこの試みを伝えても、参加者は皆無であった。 わたしは一計を案じた。 と云うか、さらに追い込まれるようなアイデアが生まれた。    オンラインこたつに参加の間は、もちろんこたつはダメだし、ストーブやヒーターなどの暖房器具も禁止と云う、まさにオンラインこたつ様々の考えだ。  これで、こたつのありがたさが倍加するだろうと参加者を再び募った。  ピンチはチャンスに変えられるの言葉通りに従っただけではあったが…。  そこで、LINEに後輩の佐藤君から着信があった。 ―オンラインこたつ、俺も参加してみたいです。    これで、先ずひとりは手中に収めた。    ただし、ふたりではあまりに寂しい、もうひとりぐらい参加者が欲しいと思い、ここ、5年ぐらい音信不通であった幼馴染のトシエにも声を掛けた。 ―OK。    短い返信だが、わたしは安堵した。    
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