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「すごい。三島さん、すごい。めちゃくちゃかっこいいんだけど」
「え?」
「歌うますぎだし、着物とか、演歌とか、ギャップありすぎて、もう反則っていうか、ハグしていい?」
「安芸野もみじのファンになってくれました?」
「いや、えっと。俺は、三島亜希子っていう一人の女の子をもっと身近で支えたいっていうか……、今までこんなに誰かのことばっかり考えてたことないんだ。三島さんのこと好きになっちゃったんだよ」
「演歌歌っててもいいの?」
「もちろん」
「私も岡崎くんのことばっかり考えてた」
私はゆっくりと彼の背中に手を回した。
ピコン
ピコンピコンピコン
パソコンからコメント通知の音がする。
「ねぇ、三島さん。配信終了押した?」
「……押してなかったかも」
おわり
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