攻撃、攻撃、また攻撃

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誰の悪口も言わずに人と仲良く生きる 普通の人がやっていることだけど、こんなに難しいとは思わなかった。 同じレジ打ちをする仲間と何を話していいのかわからないのだ。 それに私が大人しそうだと判断するとキツく当たってくる少し前の私みたいな人もいる。 人と上手く付き合っていくのは難しい、日々もがき苦しんでいる。 それでも誰かを攻撃するのは止めた。 今度こそこの孤独から脱出したいからだ。 それから二ヶ月が過ぎた頃、私はパート仲間と共に店長に直談判していた。 「相川さんのご夫婦だけ特別扱いするなんて、他のお客さんに失礼です!」 店長は呆気にとられて私を見ている。それでも攻撃は止められない。 「車椅子の人は何したっていいんですか?あんなに堂々と歩かれたら他のお客様の通行の邪魔になります!」 私の背後でパート仲間が同調するように大きく頷いている。 快感が全身の重さを解き放つ。 私は私らしく生きれる道を選んだのだ。
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