攻撃、攻撃、また攻撃

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「佐藤さん、今までこの店を我が物顔で私物化してたけれどそれも今日までだ。パートだと言ってもパワハラはパワハラだよ。どう責任とるつもりなの?」 「責任?」 店長が何を言っているのか理解出来なかった。 何を仕入れるかも店長にアドバイスしてあげている、パートのシフトも私が決めているし、クレーマーの対応だって私が全て行っている。 「私がいなかったら、お店は回らないわよ!」 誰も何も答えずに私を睨んだままだった、全員の視線が痛い。 もしかすると私が思い描いている自画像と他人が感じる他画像は違うのではないのか、ようやくそれを理解し始めていた。 風通しが良く、人間関係も良い、やりがいある仕事ができるこの職場が好きだった。 しかしこのコミュニティにいることはもうできないのだろう。 地球の中心の暖かい場所にいたはずだったのに、急に高層圏近くの外側へ弾き飛ばされてしまった。 暗くて、寒くて、怖い。 「……辞めます、こんな恩を仇で返すような店辞めてやるわよ!」 その場にいる全員の顔が明るくなった。 鞄を持って休憩室の戸を閉めると中から拍手が聞こえた。 私が相川さんの悪口を言っていた瞬間、確かにその場にいた全員が一体感を感じ熱狂していた。 その娯楽をみんなに提供してあげていた私がどうしてこのコミュニティを追い出されなければならないのだろう。 今まで共通の敵は相川さんだったけれど、瞬きする間にそれが私に変わってしまった。 私を生贄にして今度は結束するのだ。 相川さんや今まで辞めていった人達は明らかに周りに迷惑をかけていた。だから何を言われても仕方がないのに、 私が何をしたって言うのだろう。 どうして私が生贄にされなければならないのだろう。 世の中は理不尽過ぎる。
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