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1.初歩を疑う。
小説を上手く書けない、投稿しても人気が出ない、そうやって悩んでいる人がいるかもしれない。それは色々と問題があるのかもしれないが、一番に疑うべきことは、初歩ができているかどうかだ。例えば、サッカーで、ドリブルやトラップもできないのに、ゴールをするなんてことは有り得ない。それは小説も一緒だ。初歩ができていない小説が、人の心をつかむことはない。
それでは小説の初歩とは何かというと、文章として間違っていないかどうかだ。ネット上に投稿されている小説を読むと、残念ながら半数以上の作品は初歩ができていない。その作品が面白いかどうかの前に、そもそも日本語になっていない小説が読まれることはない。
私はずっと理系の中で育ち、文系の人と比べると、言葉に接する機会が少なかった。小説の初歩もできていないと自覚した私がまず手に取ったのは、国語の高校入試の問題集だ。鼻で笑ってもらっても構わないが、私にとってはこれが一番効果的だった。問題を解いていくだけでも文章の理解力はつくし、難しい単語には詳しい説明まで書かれている。小説を読んでいるだけでは絶対に得られない、初歩の初歩を身につけることができた。
中学レベルの国語の勉強なんてバカバカしいと笑う人がいるかもしれない。しかし、一番大事なことは、背伸びせず、初歩ができていないという事実を直視し、きちんと初歩を身につけることだ。そして、ここだけの話、大人になってからやる中学国語の問題集は、中学時代にやった時と比べてはるかに楽しい。
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