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「私の家族にはまだ幼い子供がいて、
親として子供が心配なのでなんとか家族皆でボートに乗りたいんです。
子供2人を妻1人に託すのは彼女が不安なので私はその助けになりたいんですよ。
どうかお願いいたします」
エリーの父は駄目元で乗員の男に深々と頭を下げる。
救命ボートはこの時女子供が優先的に乗せられ、
男性たちは後回しとされた。
エリーの父は乗せられない可能性が高いのだ。
彼は自分が妻と一緒にいないと子供を守りきるのは難しいと考えている。
子供の為にも自分はボートに乗る必要がある。
虫の良い奴だと批難されても家族をなんとしても助けたい。
しかし彼の話を聞いた乗員は頑としてこれを断った。
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