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責任ある大人の行動…か。 今朝も郁人(ふみと)に引きずり込まれた。 「ダメだよ、遅刻しちゃうから」 そう言いながらも、求められると応えてしまう自分に時たまイラつく。 それでも、私の指先や唇でだんだん高まっていく郁人(ふみと)の声が聞こえると、うれしくなる自分もいる。 「なんだかなぁ…」 給湯室でお茶の準備をしながら、独り言がでる。 「おはよ、どうしたの?そのため息は。今日も朝から女史(しゅうこ)に追い詰められてたから?」 コーヒーカップを並べて、話しかけてきたのは同僚の奈津(なつ)。 「あー、でも、遅刻ギリギリなのは私のせいだしね、あちっ!」 「また朝から、イタシタわけ?」 「いや、したっていうか、してあげた?」 「は?そのために遅刻ギリギリになったの?そんなにエロい女だった?」 「違うと思う、私がしたいわけじゃなくて、してって言われるから…」 「え?なにそれ、してあげてるの?」 「あ、いや、まぁ…」 「ちょっと!お茶の支度にどれだけ時間かけてるの?」 柊子(しゅうこ)が入ってきた。  「え、すみません、すぐ行きます!」 奈津(なつ)は先に出て行った。 「私も、戻ります」 私ったら朝から何を話してるんだろ?  思い出したらいまさらながら、恥ずかしくなった。
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