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「わかる!わかるよ!こんな顔なのに、仕事出来て、頼りになるとかかっこいいよね!
自覚ない所とか、危なっかしくて、護りたくなるよね!」
それに、こんな顔ってーー失礼なっ!悪かったわね、こんな顔で。どうせ、見苦しい顔ですよ......。
心の中で突っ込みながらも、落ち込んでくる。
しかも、春奈のは褒めてるのか貶してるのか分からない。
「「同士......!」」
そう言って、何故か目を輝かせている2人。
そして、2人して手を取り合わないで......。
胡桃も二人の会話に頷いてるしーー、私にはついていけない。もう放っておこう......。
そう思って、ちびちびとグラスを傾けていると、突然呼ばれた。
「ということで、紗知先輩?」
「え?」
なにが、ということでーーだ。
夏樹くんに、いきなり呼ばれるとは思っていなくてびっくりする。
「俺、紗知先輩のこと誰にも渡さないんで、覚悟しててくださいね?」
「......?わかった」
どうして覚悟が必要なのかはよく分からないけど、分かったことにしておこう。
ここで分からないと言うのは、なんだか面倒くさい事になりそうだ......。
「ーー黒瀬くん......がんばれ」
「紗知先輩は、こういう所には鈍感ですからね、黒瀬くん大変ですね......」
「はぁ......先は長そうだ」
分かってない私を置いて、春奈と胡桃に応援された夏樹くんは遠い目をしていた。
それからは、お酒も進みながら他愛のない話をしていた。机の上に、次々とからのジョッキやグラスが増えていく。
みんな、飲むスピード早いーー、特に夏樹くん。
お酒は強いらしく、すでに8杯目に到達していた。
そして、私もいつもよりハイペースで飲んでいる。4杯目のカクテルが私の前に置かれた時、私の中で収まりきらない愚痴が声に出ていた。
「もぅ......なんで私が指導係なんか......」
ちなみに、お酒は強い方ではないーー。
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