3.可愛い天使

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連れてきちゃいました......って、そりゃ飲みすぎた私も悪いけどーー。でも、そのまま放置されるより良かったのかな。 「ーーえっと......その、ありがとう」 とりあえず、お礼は言っておこう。 春奈達は家もっと遠いから、早く帰らないといけなかったのだろうし。 パニックになっていた頭が、少し落ち着いてきた。 「あと、その......」 落ち着いた私をチラチラと見ながら、夏樹くんはなにかを言いにくそうにしていた。 「ーー見えそうです......」 その言葉だけでは、意味がわからなかったけれど、夏樹くんの視線を辿ってみる。 「ふぁっ!?」 視線を下げて、胸元を見るとブラウスのボタンが3つ外れていて、今にも見えそうになっていた。 慌てて、ブラウスをぎゅっと握り、前を隠す。 見られた!?恥ずかしすぎる......。 顔が熱くなるのを感じながら、キッと夏樹くんを見た。 「えっと、すいません......見るつもりはなくてーーその......」 その、しどろもどろな感じが怪しい。疑うような目を夏樹くんに向ける。 「あ、何もしてないですよ!ただ、苦しそうだったからボタン外しただけで......」 「で、でも......見たんでしょ!」 恥ずかしくて、穴があったら入りたいくらいだ。 「可愛すぎる寝顔は見ましたよ!それに、紗知先輩から甘えられるのとか、嬉しすぎました!」 何故か興奮している夏樹くんからは、私が求めていた答えとは違う言葉が返ってきた。 嬉しいとか、感想なんか求めてないっ! 「えっ?ちょっと待ってーー今なんて言った?」 テンションについて行けずに、危うくスルーしてしまう所だった。 なんか、聞きたくなかったことを言っていた気がするーー。
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