7 違う立場、同じ権利

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 意味を把握(はあく)した幸奈は重ねて(たず)ねた。  「もし、要求を拒否したら裁判ですか」  「そうですね。まず、調停(ちょうてい)という手続きになります。そこで合意できませんと裁判に移ります。その場合、桐生氏の主張が通る可能性が大きいです。  彼は援助を受けてませんから、相続割合を減らす事情がないんです」  説明された幸奈は少し考えた。  「分かりました。  近いうちに連絡しますので、相手の弁護士さんと話してください。裁判は避けたいですから」  相続で()めるのは、小山不動産にとって大きなダメージになる。早く解決する必要があった。
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