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意味を把握した幸奈は重ねて尋ねた。
「もし、要求を拒否したら裁判ですか」
「そうですね。まず、調停という手続きになります。そこで合意できませんと裁判に移ります。その場合、桐生氏の主張が通る可能性が大きいです。
彼は援助を受けてませんから、相続割合を減らす事情がないんです」
説明された幸奈は少し考えた。
「分かりました。
近いうちに連絡しますので、相手の弁護士さんと話してください。裁判は避けたいですから」
相続で揉めるのは、小山不動産にとって大きなダメージになる。早く解決する必要があった。
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