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「ああ、それを考えていた。そしてもうこれしか手は無いと思っている」
「それでは、あなたの言う手とは?」
ベリファーは真剣な面持ちでテーブルに肘を乗せ、口元で手を組んで口を開く。ベリファーの雰囲気を察して四人が固唾を飲んだ。
ベリファーの手段とはこうだ。
「───彼と仲良くなろう」
『………』
「彼と仲良くなって信頼を手にするんだ。そうすれば彼もきっと引き受けてくれる」
『………』
ホワホワワ~
『仲良くなろうユラシルくん』
『そこまで言うなら仕方ねーなぁ、いいぜ仲良くしてやるよ!』
『ありがとう!なら合同戦闘訓練に参加してくれないかい?』
『ダチの頼みだ、俺に任せとけよ!』
『わーい!』
「───という感じで」
『絶対無理』
ベリファー・シスタム、少し天然な頭の作りをした『ファイブナイト』筆頭騎士の提案を四人は揃って否定した。
「な、何故?」
「いろいろすっ飛ばしすぎだし、そもそもなんだ今のイメージは。アホしか登場してなかったぞ」
「同感ですね」
「無理。確実に無理」
「真剣な面で何言い出すかと思ったらとんでもねえアホな策だったな。オメー真面目に考えろよ」
「私は至極真面目だ」
『なおさらおかしい』
「むう…」
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