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却下されて露骨に落ち込むベリファー。だがそこでケミーが助け船を出す。
「しかし、信頼を得るというのは間違っていないかもしれませんね。前は一方的に、それでいて上からの頼み方でしたから。もっと真摯に頼めばユラシルくんの返答に変化があるかも」
「ケミー…!」
「ベリファーの策がアホなだけで的は外してないってことか」
「やってみてもいいかも。やり方次第では賛成」
「マジかオメーら……ハァ、じゃあやってみっか?ユラシル・リーバックと仲良くなる作戦」
「やはり私は間違っていなかった」
「オメーのイメージは間違ってっからな?」
そんなわけで方針が決まった。
ユラシルと仲良くなってなんとか合同戦闘訓練に参加してもらう作戦が幕を開ける。
「ではどうします?五人で行っても警戒されてしまいますよ?」
「信頼は対等の関係の方が築きやすい。一人ずつユラシルくんとの距離を縮めよう、一人でも信頼を勝ち取ればなんとかなる」
「そんじゃ誰から行くよ?」
「当然私だ。発案者である私が先陣を切る、必ずユラシルくんと仲良くなってみせる──!」
一人目の挑戦者、ベリファー・シスタム。
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