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「───それでは、行って参ります!!」
「おう、気をつけてな。パーセル諸島は探索され尽くしてるけどまだ何かあるかもしれんし、新しいのを見つけるつもりで励めよシェリム」
「頑張るっす!!」
「ついでにシェリム、パーセル諸島の一番でかい山の麓にリーンの母親がいるはずだ。リーンが元気だってことを伝えてきてくれ」
「り、リーンさんのお母さん…?成体のドラゴンっすよね?襲われないっすかね…?」
「俺とリーンの名前出せばよくしてくれるはずだ。人間の言葉も話せるし心配ねーよ」
「わ、わかりました。では伝えてきます!行ってきますユラシルさん!!」
同居人シェリム・キーファーズは今日からパーセル諸島への遠征で四日間滞在する。見送るユラシルの傍らにいる青い鱗のドラゴン、リーンの母親に会うという重大な任務も課せられたシェリムが走って行くのを見えなくなるまで見送って、
「さーて、今日は何すっかなぁ。この家もシェリムと住むとちょいと狭い気もしてきたし、いっちょ作り直してみるかね?」
『キャウ!キャウキャウ!』
「あん?なんだ、お前も入れる家にしろって?」
『キャン!』
「どんだけでかい家作らなきゃなんねーんだよ。お前の家をでかくするからそれで我慢しろ」
『ギャウ!!』
「やめろのしかかるな!!わっわかったから!考えとくからおとなしくしろコラ!!」
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