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暴れるバズギーから下りたユラシルを横目で睨みながら息を切らすバズギーはウザったそうな顔で、
「武器屋探してんだよ、新しい武器を買うんだよ」
「武器?そーいや前に持ってた斧どうしたんだ?デッカーズ半島の探索の時は違う斧だったし」
「前のアベルセン共和国との戦争で壊れちまったんだよ、探索の時のは借り物だ」
「ほー。修理には出せなかったのか?」
「だいぶ古い斧だったし、この際新しいのを買う方がいいと思ってな。デッカーズ半島探索の謝礼金もあるし、前のよりいいのを買おうと考えて武器屋を回ってんだ」
「なるほどっ。けど見つからないわけだ」
「せっかく新調すんならちゃんと吟味してーし、なかなか合うのと巡り会わねえんだ。わかったらどっか行け」
「んー……よし、俺も付き合ってやるぜ、お前の武器選び」
「あ?なんでだよ」
「暇潰し」
「お前マジいい加減にナメるのも大概にしろよ?俺先輩だぞ?」
「まあまあ。いい店知ってるからまずそこ行こうぜバズギー」
「"まあまあ"で流すな!!待て俺は許可してねーぞ!?」
無理矢理同行され無理矢理引っ張られていく。ユラシルのこういった強引なところはもう知ってしまっていて、気づけば折れている自分が情けなくて頭を抱えそうになるバズギーだった。
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