出会い

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出会い

私の初恋はとても格好いいテレビの中の人。その人はいつもテレビを見ている私に微笑みかけてくれた。そして私の心は奪われた。私の初めては全て私の初恋、五十嵐英輔くんにあげる予定。 「今日も格好いいな。一度で良いから会ってみたいな」 そうは言っても、地味でさえないめがね女の私には夢の夢。英輔くんは雲の上の人。会えるわけがない。 「明日の仕事、面倒くさいな」 大学を卒業してそれなりに名の知れた会社に就職して地元から都会に引っ越しをした。都会に来ればきっと地味な私でも少しは変われると思った。だけど、あまり変わることはななかった。 「早く寝なくちゃ」 独り言を呟きベッドに横になり目を閉じる。頭の中で英輔くんと付き合っている妄想をする。そして寝落ちする。とても幸せな時間だ。 翌日、うるさい目覚まし時計の音で目が覚めた。歯を磨き顔を洗い着替えてから化粧をしてめがねをかける。 朝の通勤ラッシュの電車にもだいぶ慣れた。あと三十分我慢すればこの窮屈間から解放される。 ふと下半身に違和感を覚えた。まさかとは思ったが、こんな地味な女を触るはずもないと考えをやめた。するとその違和感は次第に大胆になっていき、そんな出来事が初めてだった私は恐怖感から声が出せなかった。
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