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そんな時、テレビのワイドショーと週刊誌で英輔くんの熱愛報道が出てしまった。その報道は会社内でも大きな噂となり、不安になった私は何度も英輔くんに電話をかけた。だけど彼は出てくれず、このまま関係は終わってしまうのかと思っていた。
携帯に迷惑メールが増え、迷惑電話も増えた。
「未来ちゃん、最近元気ないね。どうしたの」
「別にどうもしないです」
会社の社員食堂で一人で食べていると成瀬先輩がいつもの明るさで声をかけてきた。
「いやいや、どうかしてるでしょ。悩み事なら聞くよ」
うるさいな、放っておいてよ。
「本当に何でも無いですから、もう放っておいて下さい」
そう叫んでしまい、いつもはされる事のない注目をされてしまった。
「わかったわかった。もう聞かないからさ。そんなに怒らないでよ」
私は食べ終わると席を立ち仕事に戻った。
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