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「話しかけないで…」
消え入りそうな声だったろうが、確かにこいつの耳には届いたはず。
わかった、と、小高は前を向いた。
物分りのいいやつで助かった。
小高とどうこうしている間に、入学式は始まった。
創立者と、校長と、新入生代表の言葉。
まぁ、入学式としては定番だな。
もともと新入生代表の言葉の依頼は、私に来ていた。なんて言ったって、入試で首席を取ったから。
人と会話をしない分、関わらない分だけ、読書をし、勉強をしていたから、これだけには、自信があるのだ。
その気になれば、首席なんて簡単に取れる。
まぁ、興味なんてないけど。
その他諸々の説明も終わり、とうとう寮へ行くときが来た。
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