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どうなる?!
まったく勝算はない!
だから あえて 無計画に
突撃あるのみだ!
朝 早く出勤し
ロッカー室に待機
副支店長 由香里さんが出勤
俺は自分のアドレスを記載した
小さく折りたたんだメモ用紙を
彼女に手渡し
「相談にのってほしいんです」
と ひと言 告げ
後も振り向かず
自分の持ち場へと急いだ
俺の職場には 職務中
自分の携帯はロッカールームから
持ち出せない規則がある
その日 仕事が終わり
スマホを覗く
当然 まだ 何の変化もない
副支店長は まだ仕事していた
俺は職場近くの カフェに入り
彼女から 連絡が入るのを
待ってみることにした
今夜すぐ連絡が来るとは限らない
永久に 無視される可能性もある
だから俺は 案外 気楽で
暇つぶしに また
説教されてみようと思った
今夜は 恋のテクニック説教!
由香里さんのような お姉さん
切れ味のいいキャリアウーマン
に グサグサ 突き刺されよう
『鬼滅の女性社長』
『ハニートラップにご用心!』
『東京キャリアウーマン』
『大人になった♪しずかちゃん』
う~ん 今の気分は
『大人になった♪しずかちゃん』
「こんばんは よろしくお願いします」
『カレと待ち合わせ中だから カレが来たら終わるけど それでもいい?』
「いいですよ カレとは いつから?」
『そんな質問する部屋じゃないでしょ 恋人出来る確率 0.00%さん その名前からして 仕事も恋もできない ダメ男なイメージ 違う?』
「当たり! でも俺 今日 前から好意を持ってた女性に メアド書いたメモ 手渡したんだ」
『返事は?』
「まだ 彼女 仕事中さ」
『期待してるの?』
「少し・・・」
『返事も何も来なかったら どうするつもり?』
「チーーーン 撃沈 終了」
『ダメじゃん それじゃダメなの 今日 返信来なかったら 明日はもっと熱く迫るくらいじゃなきゃ」
「えっ? それって 気持ち悪ぅ~ とか 思われないかな?」
『女は 強く迫られたいのよ 嬉しいじゃん どんな相手でも 自分に好意を持ってくれると思ったら』
「そんなものですか?」
『私はそう 毎日 好き好きオーラ出してくれたら タイプじゃなくても心がなびいちゃうかも 今のカレは そんな感じ ハッキリ言って まるでタイプじゃないんだけど ま こんなに愛されるなら 悪くないか って あ カレ来た じゃ 頑張って』
部屋は突如 閉じられた
そうか
そういう女性もいるんだな
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