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洋館の内装は奇妙に思えた。外見のゴシックさとは裏腹に、消火器があったりして、どこか現代的な様子がした。天井を飾る煌々としたシャンデリアも無論のことながら電灯であった。
これらは現代の法律を考慮すれば、確かに詮方ないだろうが、僕はこの不均衡に或る種のグロテスクさを感じずにはいられなかった。
室内に入った時から外套は脱いだのだが、会場は些か暖房が強すぎた。恐らく、女性のドレスコードが、男性と比べ肌を露出しているから、そちらの方に合わせているのかもしれない。
僕は周りの人が世紀の文豪たちに見えて、些か場違いな気がした。ポケットからもう一度招待状を取り出し、自分の名前が印字されていることを何度も確認した。
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