4人が本棚に入れています
本棚に追加
「断る。俺は小説家で殺し屋じゃない。こんなありふれたことに、いちいちかまっちゃいられない」
七竈納は食い下がる。
「この子が信じられるのは先生だけなんだよ」
チョコレートをかみ砕く。
「彼女が勝手に信じただけだろ。何か出向くに値するメリットでも用意してくれるってのかい?」
七竈納はしばし沈黙し。考え。
「人の首が刎ね飛ばされる瞬間、見せてあげる」
チョコレートを一気にかみ砕く。パーカーを手に取る。
「ネタになりそうだ。行こう」
PTAの激怒に敗北。連載打ち切り。ふてくされてしかるべきだ。
せっかくふてくされているのに、七竈ちゃんは俺を慰めない。「次は何を読もうかなぁ」とか、ウキウキ本棚を物色している。
もうこんな話やめたいところだが、説明不足が多すぎる。不親切だ。よろしくない。説明しよう。ああいやだ。
要するに、あれは暗号でもなんでもなかった。
ミステリの基本。登場人物の発言に虚偽がある。。
現実。学校からの説明なんて虚偽に決まっている。
断言しなくていいヤツは運がいい。失せろ。俺はふてくされてるんだ。
最初のコメントを投稿しよう!