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でも、どうしてもデザイナーの道を諦めきれなかったわたしは必死に父を説得し……
母と姉の協力もあって、専門学校に進学し、そのままデザイナーとして憧れの企業に就職したのだ。
それが、LaLaというアパレルメーカー。
わたしが服に興味を持つきっかけとなった花柄のワンピースを生み出したメーカーだ。
2年専門学校に通い、その後2年である先生のもとでデザインのいろはを教えてもらった。
そして、わたし、坂下はなは無事にLaLaのデザイナーになれたのである。
「はなー、今日は早いね」
会社に入ると真っ先に話しかけてきたのは、ショップ店員の垣本美弥子。
同い年の彼女はわたしよりも4年早くこの会社に就職を決めた。
それからずっとショップ店員として、LaLaの服を売り続けている。
「美弥子、おはよー。失礼ね、わたしだってたまには早く出勤しますよー」
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