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「ぁっ……何をやってるんですかっ!!!」
「……何って、正さんの朝勃ちの面倒みてた」
「っ〜〜〜貴方って人は……!」
「だって金ないし、居候だし。だったらこれくらいしかないでしょ」
「離れなさい」
ベッドの隅にちょこんと座り、悪びれもせず微笑むこの若い男は、夜々塚太郎。深い藍色の瞳に、何にも染まっていない艶めいた黒髪。白い肌に華奢な身体で、服を着ていればギリギリ女性に見えなくもない。
私は立ち上がり、寝室のカーテンを勢いよく開く。窓の近の空気は冷たく、外はまだ薄暗い。
「なーぁ、そろそろ突っ込んでよぉ、正さん。俺準備してきてるんだぜ?奥の奥まで解れてて、きもちーよ?」
「そろそろも何もありません。私が貴方に挿入することは今後ない」
「……ケチ」
「早くお金を貯めて出て行きなさい」
「そんなこと言ってさ」
男が立ち上がり、ベッドがギシリと軋んだ。
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