咲き誇れアイドル

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 耳がちぎれるくらいの大歓声の中。  目が眩むようなスポットライトを浴びて、いつも考えていた。  私達は何故歌う?  いつ終わりを迎えるかもわからずとも、この一瞬に生命を懸けて微笑んで。  何故?  そうだ。  観客達のとびきりの笑顔を見て、痛切に思い出す。  花を咲かせる為だったと。  この広い世界を、色とりどりの花でいっぱいに埋め尽くすんだ。
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