第五章 憧れる強さ、本当の強さ

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久しぶりに午前中から麩屋町通法律事務所へバイトに来れば、机の上に大量の荷物が積んであり思わず頬がヒクつく。 緊急の物はここに含まれていないと信じたい。 いや見なければ無いも同じだ。 そう思いながら、急いで緊急の手紙や書類が無いかとりあえず仕分けしなければと焦ってくる。 「出雲、コピー。四部」 「はい!」 んもう、まだパソコンも立ち上げられてないのに!と思いつつ急いで一之森先生の席に行けば、厚さ十センチ以上は軽くありそうな書類の束を渡された。 厚さがあるのでホチキスではなく、穴を開けて黒い紐で通してあるやつだ。 思わずうっ、と顔をしかめるとすぐに先生に突っ込まれた。
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