第五章 憧れる強さ、本当の強さ

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「そういや、高典と茶をしたのか?」 一瞬何のことかわからず緑茶が頭をよぎったけれど、松本先生に奢って貰ったことを指しているのだと気が付く。 「はい!松本先生が誘ってくれて!で、行ったらすんごく素敵なカフェで! モーニングにフレンチトーストがあったんですよ!それも凄くお洒落で美味しいし」 また行きたい、ほんと素敵なお店だったとその日の幸せを思い返していると、先生は下を向いて天ぷらを食べている。 「聞いてます?」 「あの店を教えたのは俺だ」 「そういえばそんなことを松本先生言ってたような。さすが先生、色々知ってますね!」 静かな応接に、先生がそばをすする音だけ響く。 なんか先生のオーラが怖い。何で先生不機嫌魔王が悪化してるの?! 「・・・・・・気分転換がしたかったのか」 最初質問なのか独り言なのかわからず黙っていると、鋭い目を向けられ、ひえっとなって頷く。
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