1087人が本棚に入れています
本棚に追加
入って右側の社務所で御朱印帳と御朱印をお願いすると、先生が財布を出して支払おうとした。
「駄目です、これは私の好きでやるものですし。それに今日のお昼ご飯は奢りますので!」
キリッと見上げれば、先生は財布を黙ってお尻のポケットにしまった。
それが何故か嬉しい。
「わぁ、綺麗」
社務所を出て受け取った御朱印帳を見れば、ネットで見るよりも遙かに美しい。
確にホロスコープのようなデザインで、きちんと子丑など方位も描かれて気に入ってしまった。
「よし、今度六道珍皇寺でも御朱印貰おう」
「時々やる特別拝観だと、おそらくその時限定の御朱印が出るぞ」
「本当ですか?!」
「ほんと、女は期間限定、レアってのが好きだな」
ウキウキしていたのに、今までの女性を思いきり匂わされている気分で嫌になる。まぁ先生がモテてないはず無いんだけど。
「で、次はどこだ?ここだと北野天満宮か?」
「そうですね、近いし」
「少し距離はあるが、閻魔大王を祀ってるところもある」
思わずばっと先生を見た。
最初のコメントを投稿しよう!