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図書館は静かだ。  ゆっくり過ごすには最適だ。 テーブル越しの 微妙な距離感が 俺と莉子の距離だろうけど 気持ちよさげに 眠ったままの莉子に話し続ける。 「莉子  俺 あの時 チョコ渡したよな?」 眠ってる莉子に聞こえるはずもない。 10年前のバレンタイン前日。 俺は莉子へ正方形のボックス型の 小さなチョコを渡した。 あの後、2人で お揃いのミニチョコを食べながら 問題集でコケタとこを確認して 別れた。 バレンタインの日も バレンタインの終わったそのあとも 俺たちは何も変わりなくて 「俺的に  あれは人生最大の告白だったって 話をするか?」 我ながらアホなつぶやきを ぐーぐー眠ってるこいつに話すとは 馬鹿げたことだと思った時だ。 莉子のサラサラストレートボブの頭が 気づかない程度に動いた・・・。 てめえ・・・・。 「莉子?」 ・・・・俺にはわかる空気が動いた。 こいつ起きてやがる。 そして眠ったふりをずっとしてた。 「いつから起きてた?」 息をひそめてる莉子がわかるは草。 しょうがない 奥の手を使うしかないな・・・。 俺はスマホを取り出した。
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