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すでに大きく膨らんでいるそこに、翔太の唇の感触がじんわりと伝わる。先の部分に布ごしのキスをされ、自分の意思とは関係なくぴくっと反応してしまう。
「あの、直接……い、いいですか?」
「いいよ」
めずらしく積極的な翔太に驚きと喜びを感じつつ、俺は宣言通りに動かずじっとしていた。
下着のゴムが膨らんだ部分をさけるようにドーム状に下げられ、俺のものが露になった。
その熱い部分を翔太の舌が濡らしていく。
「自分がされて気持ち良かった事、同じようにやってみて」
そう助言してやると、前に俺がしてやった裏筋を根元から舐め上げるように舌が動いた。
今されている直接の刺激と、前に俺がしてやったソレが気持ち良くて覚えていたのかっていう、両方の興奮材料のせいで、今日はいつもより早く達してしまいそうだ。
翔太は一生懸命に俺のものを舌先でちろちろと舐めている。上手いか下手かで言ったら後者なんだろうけれど、でも視覚からの情報がえろすぎて、充分な程に興奮できている。
本当にもう、何も出来ない自分を呪いたい。
こうなったらもういっそ開き直って、この状況を楽しむしかない。
「なぁ、翔太。俺が触ってやれないからさ、自分のも一緒にいじんなよ」
「ん……んーん」
俺のを舐めながら首が左右にふれた。
「なんで? お前ももうイキたいだろ? 俺がしていいならするけどさ」
「だ、だめ」
そう言うと顔が上げられ、困った表情の翔太と目があった。
「じゃぁどうすんの? 自分で触るくらいいいだろ? いつも一人でいじってるくせに」
「そ、そういう事、言わないで」
「なぁ、できない?」
「で、できますけど、捺さん、は……見ないで」
「えぇー、それはちょっと。難しいなぁ」
ちょっとっていうか、めちゃくちゃ見たいし。
俺達は見つめ合って、それからまた深くキスをした。翔太の逃げ道を無くすように濃い口づけと尖端への刺激を繰り返す。
本来ならもう俺がいじってイかせてやってるところだけれど、今はそれが許可されてないからもどかしい。
唇を離して翔太の頭を俺の下半身へと導く。そうすると目の前の膨らみに少し戸惑いつつも、口を開け先の方だけしゃぶりだした。温かい咥内が張り詰めた部分を包み込み、そして優しく上下に動いていく。
「自分のも一緒に……な?」
俺の言葉に返事はなかったが、翔太の右手は自分のものを掴んで扱きはじめた。
「ん……ふっ、んー」
喘ぎ声が俺の中で弾ける。
四つん這いの姿勢で口いっぱいに俺のを含みながら自慰をしているその翔太の姿を、俺は黙ったまま見つめた。
「あ、あ、も……やば」
「いーよ、イって」
「だめ、捺さんがさき」
「ん? いいのに」
すると自分のを握っていた翔太の手は、俺の根元部分を包み込み擦るように動いていき、先端の方は熱い咥内に覆われ舌の動きが徐々に活発になっていった。俺はそれを素直に受け入れた。
「ん、イキそ」
翔太の頭を撫でている手に力が入る。
────俺から放たれたものが、
唾液と混ざりあっていく感覚がする。
「出していいよ」
俺のを咥えたままの翔太にそう言っても、なかなか反応がない。
「どした? 大丈夫か?」
「ごほっ、ごほっ、ん……飲んじゃった」
マジか。
「おい、くるしいだろ? 今水持ってきてやるから」
俺は慌てて冷蔵庫から水のペットボトルを取り出して翔太に渡した。
初めてのフェラで飲ませてしまった。
罪悪感がすごいぞ、これ。
「だ、大丈夫か?」
「ん、平気です……」
そうは言ってもけほけほと噎せている。
「もう次からは飲むなよ」
「…………捺さんは、ど、どうでした?」
「ん、なにが?」
「その、き、気持ち良かったですか」
そりゃー早急に達してしまったのだから言うまでもないと思うが。
「良かったよ、ありがとな」
俺は不安そうにしている翔太の頭をよしよしと撫でてやった。
「お前は? まだイッてないよな。ちょっとだけなら触っていいか?」
「ん、多分もう、すぐ出ちゃう……」
「ふっ、いいよ。どうしてほしい?」
「……キスしながら」
「了解、おいで」
俺の怪我が治ったら、すぐにでも始めような。
二人がもっと深く繋がれるように。
甘い甘い特訓を────
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