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「やっぱりすごいな。こんなに風な祭りはこっちじゃ見られないよ」
広場の喧騒が遠ざかって、ひんやりとして涼しげな石の階段を一段一段登っていく。神社までの道にも、提灯が張り巡らされていて、まるで光の道を歩いているようだった。
「そうだろう。俺も初めて参加した時は驚いたもんだ。ただの盆祭りだと思っていたら、尋常じゃない情熱を捧げてるんだから」
「由来とかないの? 観光資源に出来そうじゃん」
「お、そんなこと言っていいのか?」
年甲斐もなく俊彦の目が輝く。
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