第14話(2) エピローグの行方

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第14話(2) エピローグの行方

◆◆◆ 「シャロン、君のことが好きだ」 「…ごめんなさい」  戸惑いをみせながらも、迷うことなくそう返すシャロン。 「答えは分かっていた。俺は、俺のけじめの為に伝えたかった」  俺は少し目を伏せて、この胸に広がる痛みを噛み締めた。…これからも、友人としてよろしくな。そう伝える代わりに、俺は君にこの言葉を贈る。 「…君の幸せを願っているよ」  するとシャロンは嬉しそうな顔で、俺の大好きな彼女らしい可愛い笑顔で笑った。  …最後まで俺の心を掴んで離さないとは、なんて残酷なんだ、君は。  振られて惨めな筈なのに、君の笑顔につられて俺まで笑ってしまったじゃないか。
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