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俺以外の二人も同じように感じたようで、普段は見せることのない表情を浮かべるシャロン嬢を物珍しそうに眺めていた。
「ほら、シャロンの好きなショートケーキだよ。ソフィ、君にも買ってあるんだ。後で食べてね」
「え、そんな私なんかに…」
「お兄様がいいと言っているのだから、遠慮してはだめよソフィ。それにこのショートケーキ、とても美味しいわ。食べないと損よ」
「ソフィにはショートケーキを買っていないよ」
「まあ、そうなの?」
「チョコケーキを買ったんだ。私は、ソフィにはチョコを渡すって決めているから」
「そう、よく分からないけれど」
「分からなくていいよ。ソフィが分かってくれていれば」
「ふふ、ではシモン様…ありがたく頂戴いたしますね」
俺は静かに紅茶に口を付けながら、楽しげに会話するナイトベル兄妹を眺めていた。仲、かなり良いんだな。シモン先輩、メイドとも親しげだし。
「うん、貰って。…どうやらソフィにも分かって貰えていないみたいだけど」
「…?」
なにやら残念そうに息を吐くシモン先輩を不思議そうに首を傾げて眺めていたメイドと、ふと目があった。
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