第17話(1) 壊れた歯車

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『セドリック、貴方の役に立ってあげられなくてごめんなさい』 『母上が笑ってくれていれば何も要らないよ』 『ああ、愛する我が息子。貴方の手で私を殺して』 『………』 『何か言ってセドリック! もう私を解放して! こんな国、滅びてしまえ!』 『母上、大丈夫だよ。僕がついてるよ』 『あああ、みんな、みんな私を蔑む…目が、目が怖い、役立たずな私を、国中が嘲笑っている…』 『母上、落ち着いて。僕はずっと母上の味方だから』 『もう永遠に目を閉じて耳を塞いでしまいたい。貴方が私を殺してくれないのなら、いっそ自分で…』 『! 母上! その果物ナイフはどこから!?』 『ああ! 返してセドリック!』 『誰だ! 母上の部屋に刃物を置いた者は! 禁じていた筈だろう!』 『死ぬこともできない…私は、役立たず…セドリック、貴方の役に立ってあげられなくて、ごめんなさい…』
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