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「だいたい、あんた誰なのよっ！？」
ビチャビチャと水滴を飛ばしながら池から這い上がってくるリリス嬢。周りの生徒たちが顔をしかめて一歩後退した。
「…貴女に名乗る名などありません」
レオンはリリス嬢に一瞥も向けずに冷たく答えて、私を横抱きに立ち上がる。
「わあ！？」
思わず声をあげてしまった。皆が私たちを見ている。
これは、これは……！
「憧れの、お姫様だっこ…！」
…ソフィ、私の代弁をありがとう。
「早く部屋に戻って着替えた方がいいよ。風邪を引いてしまう」
「分かったわ！ ちゃんと歩けるから、下ろして…！」
とても嬉しいけど、何よりも恥ずかしいの！
「シェリーよりも、俺が歩く方が早い」
「も、もうっ！」
揶揄うように笑うレオンに、怒る気もないのに怒ったフリをする私。
ソフィは微笑ましそうに見守っているし、周りの生徒たちも頬を染めたり羨ましそうに見てくる者もいる。
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