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「レオン、私の手を離さないでね…」
「もちろん。一体どうしたんだ?」
「…怖い夢をみたの。みんなに嫌われている夢」
繋いでいないほうの手を伸ばし、レオンが私の涙を指で優しく掬う。
「きっと熱のせいでそんな夢を見たんだ。大丈夫、シェリーの世界はここだよ」
レオンの言葉が私の胸に沁みていく。
そうね、夢の私は私とは違う。私はあんな事しないし、思わない。でも、夢の私も私の一部分な気がするの。きっと、ソフィやレオンがいなかったら、私は…。
「たとえ皆がシェリーの敵でも、俺だけはシェリーの味方だから」
そう言って照れたようにはにかむレオンが愛おしい。
「最後までシェリーを守る騎士がいるということを忘れないで」
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