83人が本棚に入れています
本棚に追加
「今日は休日なんだね?」
「うん、お嬢様はレオン様とデートだから。休暇を頂いたの」
「ふうん、そうなんだ」
シャロンお嬢様とレオンくんの関係に始めは驚いたが、二人の相思相愛っぷりを見ているとなんだか二人を応援したくなる。
だからか少しだけ頬が緩んだ。…僕って元はこんな人間じゃなかったんだけどなぁ。結構、貴族と平民の線引きをしっかりしていた方なんだけど、すぐ近くに『ソフィ』というこんな規格外な平民がいたから…いつからか、そんなことで線引きをすることに馬鹿らしく思えたんだよね。
「…それで、ソフィとマイケルさんは何をしているの?」
「あ、そ、それはぁ…」
ソフィ、とても言いにくそうだな。それに困ってる。
なんだ? 知られたくない関係だとか? お願いだから、ただの友人でいて欲しい。そうであれば、シモン様に報告する時に気が楽だからさ。
けれど、僕の願いとは反して何やらモジモジした様子のソフィは口籠っている。
や、やめてくれよ? その反応…お願いだ、それだけは、それだけはやめてくれ!
最初のコメントを投稿しよう!