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彼女の話には驚かされてばかりだ。
あまりにも滑稽な話だと言うのに、彼女の前世での生活や一般常識、価値観など私が生きるこの世界とは違いすぎて…そう、とても異端で、気付いたら夢中になって話を聞いていた。
特に驚いたのは、『にほん』には私達のような貴族はいないと言う。君主制ではなく、民主主義の国。私には聞き慣れない言葉だけれど、一般市民が主権を持ち、自らの自由と平等を自らの手で保障するという…とても信じられないわ。
「はっきりと申し上げます。このままでは、お嬢様…いえ、ナイトベル家は没落します。破滅です」
一瞬、何を言われたのか理解出来なかった。私は少しの間、呆けた顔をしていただろう。しかし、このままではいけないと気をしっかり持ち、改めて目の前にいるメイドに目を向けた。
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