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1時間ほど後、女からメッセージが入った。
その内容は、『やよい軒』でご馳走になったこと、
そして、部屋で休ませてもらったことへのお礼だった。
それ以外の事には何も触れられていなかった。
次の土曜の午後、俺と女はお茶の水駅近くのベローチェでお茶をした。
まるで、何事も無かったかのように。
女はいつものように俺に奢らせ、
そして、いつものように地獄の話をする。
俺は粛々と聞き、
そして、淡々と突っ込む。
時には女のその理不尽ぶりに異議を申し立てる。
女はそんな俺の異議申し立てを柳に風とばかりに受け流す。
いつもと全く変わらぬやり取りだった。
そして、その日は6時前には解散した。
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