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俺と紗花はベットの上でお互いを貪り合う。
お互いの熱を貪り合う。
お互いの肌を貪り合う。
お互いの潤いを貪り合う。
お互いの滾るような欲望を貪り合う。
喘ぎの中で俺を見上げた紗花は、
コクンと小さく頷いた。
俺は囁くように好意を伝える。
紗花は微笑んだ。
滾りが紗花を貫いた。
滾りは幾度と無く、紗花を深く貫いた。
紗花は幾度と無く、小さな死を迎えた。
熱、匂い、潤い。
様々な部分の肌触りや触感。
愛おしさを呼び起こす、切なげな小さな叫び。
紗花の全てが俺の中に染みていく、
そんな心持ちだった。
止めを刺すかの如く、滾りが紗花を貫いた。
とても深く、そして、とても強く。
紗花は小さく叫び声を上げて仰け反り、
痙攣するかのようにその肢体を震わせた。
紗花は幾度目かの小さな死を迎え、
滾りは力を失った。
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