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ゴミ
ゴミ籠はずっしりと重い。そうなる頃には太陽も海の向こう側に沈んでいる。
キミが振り返るとそこにはやはりゴミがあった。しかしそれでも全く気にしていないようだった。帰り道にでも拾うかと言えば否。キミは砂浜を上がり少し湿り気を帯びた土の上を踏み踏み歩いて帰るのだ。
気分転換とでも言うべきか。キミは帰りながらゴミを拾うのを嫌った。帰りはあくまで自由時間なのだというように。ともあれ拾いながら帰ったところで籠の重みに耐えきれず砂浜に戻してしまうのだろうから、それが最良と言えば最良の選択なのであった。
家に帰る頃には日もとっぷりと暮れ、日中の白浜はどこへ行ったのかというほどに海の紺色が砂浜に溶けていた。
キミの家は煙突屋根の小さな一軒家。
周りには何もなく、何もないから庭も塀もない。一人で住んでいるので部屋も少ない平屋の作りだ。
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