告白の予告

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「あっ、スープも美味しいよ!ほら、温かいうちに」 「ほんとだ、カボチャですね。好きな味だ」 「カボチャ好き?甘くて美味しいよね」 「私、かぼちゃプリンがあれば生きていけます」 出石さんは、なにそれ!と言って笑う 「河合さんは1人じゃないでしょ?」 「え?」 あ、さっきの話の続きか 「ほら、救命救急センターの先生」 「ん?あ、祥子さん?」 「付き合ってるんじゃないの?」 出石さんは何故か少し声を潜めてる 「えー違いますよ‼︎」 私は声を大にして答える 「そうなの?あの先生、看護師さんと付き合ってるって噂だったから、てっきりそうなのかと思ってた」 もう病院中の噂になってるんだ 「その噂は否定しませんが、私じゃないです」 「そっか。でも心配してたよ」 「え?」 「あっ!」 しまった!という顔をするから 「出石さん、明日の勤務何ですか?」 「明日は休みだけど」 「じゃ、お店変えてその話ゆっくり聞かせてください」 「う、うん」 あぁ、狡いな私。 なんだか断れない形で誘ってしまった気がする でも、もう少し出石さんと話していたいから 誘ったのは私だから。と奢ろうとする出石さんを説得して割り勘にしてもらう 私にお金を払わせたことが不満だったらしく 「じゃ、この後お店じゃなくてウチに来る?割とお酒も揃ってるよ!河合さん強いんでしょ?」 「げっ、それも祥子さんに聞いたんですか?」 「話の流れでちらっと聞いただけだよ。で、どうする?」 「お邪魔します」 出石さんのお宅は、マンションだった 「へぇ、かっこいいなぁ」 「そぉ?」 何故か苦笑いの出石さん 「マンション買うと結婚諦めたの?って言われるんだよね」と続ける 「なんですか、それ?意味わかんない」 誰が言うんだ?そいつ連れて来い!私が締めてやる 心の中で怒ってたら 「ぷぷっ」 出石さんは吹き出してた それから、怒ってくれてありがとう。と言った なんでそんなに私の気持ちが分かるんだろう あの時もそうだったな そして 私の背中をそっと押してくれた
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