67人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
あの先生に会ったことで、気付いてしまった
彼女に惹かれていること
あの先生には敵わないかもしれない
でも、私だって何かあった時には彼女の力になりたい
あの先生には話さなかった放射線治療のことを、私には話してくれた
ただ単に、担当の看護師だったから
それだけの理由かもしれないけれど
それでもいい
少しでも彼女の力になれれば
あの太陽のような笑顔を見たいから
だから声をかけた
「あれ?今、終わり?」
✴︎✴︎✴︎
泣き止んだ彼女が発した言葉に驚いた
「告白してもいいですか?」なんて
いい歳をしてキュンキュンしてしまった
冷静さを失ったようで
「楽しみにしてる」と答えてしまった
これじゃ、もう返事しているようなものだ
そしたら、また泣き出したから
髪を撫でていた
目が合ったら
「もうやだ、泣き顔見ないでください」
なんて言うから
堪らなくなって
「可愛いよ、キスしたいくらい」
「ふぇ?」
「お返事の予告ね」
だから、まだしないけど。
最初のコメントを投稿しよう!