返事の予告

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あの先生に会ったことで、気付いてしまった 彼女に惹かれていること あの先生には敵わないかもしれない でも、私だって何かあった時には彼女の力になりたい あの先生には話さなかった放射線治療のことを、私には話してくれた ただ単に、担当の看護師だったから それだけの理由かもしれないけれど それでもいい 少しでも彼女の力になれれば あの太陽のような笑顔を見たいから だから声をかけた 「あれ?今、終わり?」 ✴︎✴︎✴︎ 泣き止んだ彼女が発した言葉に驚いた 「告白してもいいですか?」なんて いい歳をしてキュンキュンしてしまった 冷静さを失ったようで 「楽しみにしてる」と答えてしまった これじゃ、もう返事しているようなものだ そしたら、また泣き出したから 髪を撫でていた 目が合ったら 「もうやだ、泣き顔見ないでください」 なんて言うから 堪らなくなって 「可愛いよ、キスしたいくらい」 「ふぇ?」 「お返事の予告ね」 だから、まだしないけど。
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